PLEASE PLEASE ME

出典:ザ・ビートルズ『プリーズ・プリーズ・ミー』ジャケット
出典:ザ・ビートルズ『プリーズ・プリーズ・ミー』ジャケット

12時間ぶっ通しでレコーディングして完成。
そして今なお売れ続ける恐るべきコストパフォーマンス

PLEASE PLEASE ME
THE BEATLESのファーストアルバム
オリジナル:1963年4月26日ステレオ盤英国発売/モノラル盤1963年3月22日発売
リマスター盤:2009年9月9日発売

既にシングルとしてリリースしていた
Love Me Do/P.S. I Love You“”Please Please Me/Ask Me Why
以外の10曲を、丸一日でレコーディングしたというビートルズのファーストアルバム”PLEASE PLEASE ME“。
時間とお金をかけずに作った作品が今なお売れ続けてるのだから驚愕のコストパフォーマンスの高さです。

LPジャケットの写真は、マンチェスター・スクエアのEMIビルのバルコニーで撮影されたもの。
カメラマンはアンガス・マクビーン。
なんてかっこつけてマニアックな情報を書いてみましたがアンガス・マクビーンって誰?

全曲ライブで演奏され、オーバーダブ(後で音を重ねる作業)も最小限に抑えられているため、
あの客の叫び声はないものの、基本的にはTHE BEATLESのライブに近い音源。
ジョンも「 “お利巧さん”のビートルズになる前のサウンドには、これが一番ちかい 」(1976年)
と言ってます。

数少ないオーバーダブなのですが、
とても印象的なのがアルバムを通じて多く使われてる手拍子。
初期ビートルズで手拍子は効果的に使われてることが多いです。

ビートルズはお金がなければお金をかけず、
時間がなければ時間をかけず、
あるものでベストを尽くしていいものを作る

ということが出来てしまうんですね。

デビュー前から相当な数のステージをこなしてきたビートルズだけあって、
レパートリー(カバー曲)はかなりのものでした。
その反面 Lennon / McCartney の作品はまだまだ少なく、
アルバム PLEASE PLEASE ME では多くのカバー曲が収録されています。
しかし、カバー曲も本家よりもTHE BEATLESの方が有名になりすぎて、
ビートルズの曲と勘違いされて認識されてる曲が多くあります。
Twist and Shoutなんかは特にそうなんじゃないでしょうか。
しかしそれは勘違いしてる人が悪いんじゃないんです。

本家より有名になってしまうところがまたビートルズの凄いところなんです。

私はキャバーンに出かけ、彼らが何をやれるのか把握した。彼らのレパートリーを知り、演奏できる曲目を知っていた私は、こう提案した。
“君たちが持っている曲を全部やろう。スタジオに下りてきなさい。何とか、1日で全部通してみよう。”
午前11時頃にはじめて、夜の11時頃まで。その時間内で、アルバムをまるまる1枚録音したんだよ。

ジョージ・マーティン

僕の場合、すべてがちょっとぼやけちゃっててね。あのアルバムをやるまでの時期とかセッションとか、、、
それにアルバムそのものも、、、はっきり覚えてないんだよ。
ファーストアルバムのリハーサルはしなかった。僕の記憶では、”ライブ” で録ったんだ。
まず全曲通しでやって、それぞれの曲のサウンドをある程度つかんでもらう。そのあとは、とにかくひたすら曲をこなした。

リンゴ・スター

このアルバムは基本的に僕らのライブそのものだった。”こんな曲もある” “他にないかい?”という調子でレコーディングは進んだ。

ジョージ・ハリスン

ファースト・アルバムのレコーディングは、12時間ぶっとおしのセッションだった。

ジョン・レノン (1976年)

あのレコードでは、生の雰囲気を出そうとした。ハンブルグやリバプールではあれに近い音だったんじゃないかな。それでも、オーディエンスがビートに合わせて足を踏み鳴らす、あのライブの雰囲気までは出ない。
だけど、”お利巧さん”のビートルズになる前のサウンドには、これが一番近い。

ジョン・レノン (1976年)

”ツイスト・アンド・シャウト”がすごく咽喉に負担をかけることはわかっていたから、私は言ったんだ。”この曲をやるのは最後にしよう。これを先にレコーディングしたら、そのあと声がでなくなってしまう”。それであの曲をあの晩の最後にやってたんだよ。2テイクやると、ジョンはまったく声が出なくなった。だた、あのレコードの場合、あれでよかったんだ。ああいう、布を引き裂くような声が必要だったんだ。

ジョージ・マーティン

ジョンのために “ツイスト・アンド・シャウト”は最後にやったんだ。一日中のど飴をなめてたよ。最後に回さないと、のどをやられてしまうからね。その苦労がレコードから聴こえてくる。

ポール・マッカートニー

“ツイスト・アンド・シャウト”は最後にジョンが歌った。彼は一日中歌ってたから、喉がつぶれる寸前だった。でも最高のパフォーマンスだった。

ポール・マッカートニー

最後の曲で死にそうになった。しばらく声が戻らなかった。何か飲み込むたびに、ヤスリをかけられているみたいでさ。ずっとあれが恥ずかしくてたまらなかった。もっとうまく歌えるのにって思って。だけどもう気にならない。必死になって頑張ってるのが伝わってくるだろう。

ジョン・レノン (1976年)

ほとんど休みなしで12時間歌い続けた。僕らは風邪をひいててね。それがどう影響するかも気になってた。1日が終わると、とにかく何パイントもミルクを飲みたいってことしか頭になかったね。あのLPのプレイバック待っている間というのは、ほんと不安で仕方なかった。僕ら完全主義者なんだよ。少しでも古くさく聴こえたら全部最初からやり直したくなっただろう。でも実際聴いてみるとすごく満足できた。

ジョン・レノン (1963年)

レコードを見て感動した。ビニールだけど僕らにはゴールドだ。魂を売ってでも出したかったからね。

リンゴ・スター

【 各曲の記事は曲名をクリック 】

  1. I Saw Her Standing There (Lennon / McCartney)
  2. Misery (Lennon / McCartney)
  3. Anna (Go to Him) (Alexander)
  4. Chains (Goffin – King)
  5. Boys (Dixon – Farrell)
  6. Ask Me Why (Lennon / McCartney)
  7. Please Please Me (Lennon / McCartney)
  8. Love Me Do (Lennon / McCartney)
  9. P.S. I Love You (Lennon / McCartney)
  10. Baby It’s You (David – Williams – Bacharach)
  11. Do You Want to Know a Secret (Lennon / McCartney)
  12. A Taste of Honey (Scott – Marlow)
  13. There’s a Place (Lennon / McCartney)
  14. Twist and Shout (Medley – Russell)
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