“ごめん、ジョージ、ごめん、ジョージ、ごめん、ジョージ…”
The Beatles – Sie Liebt Dich
※ 記事の内容は”Komm, Gib Mir Deine Hand”と同じです。
Sie Liebt Dich (Lennon / McCartney)
THE BEATLESのコンピレ−ションアルバム”PAST MASTERS VOL1”の9曲目
“I Want To Hold Your Hand“のドイツ語バージョンで、ビートルズは全くやる気がなく、歌を聴いても魂が抜けたような歌い方をしてます。
ドイツのレコード会社から”ドイツ語で歌わない限りドイツではCDを出さない”と言われて、
“I Want To Hold Your Hand” “She Loves You” の2曲をドイツ語ヴァージョンで録音しています。
ビートルズはこのレコーディングが相当嫌だったらしく、
次のようなエピソードがあります。
ジョージ・マーティン「約束の日、オットー(ドイツ語のコーチ)と一緒にスタジオで待っていたが、4人は現れなかった。それまで彼らが私との約束を破ったことはなかったので、
来ないのは大変だと思って彼らが泊まっているジョージ5世ホテルに電話した。
すると、ニール・アスピノールが出て”すみませんけど、僕らは行きませんと、あなたに伝えるように頼まれました”と言う。
私はこう言った。”彼らが直接私に言わないで? 君に伝えさせるというのか?”—–“そうです”—–“今すぐそっちに行こう” というわけで、
私はオットーを連れて彼らに会いにいった。私はカンカンになり、怒鳴りながら部屋に入っていった。すると彼らは、優雅に部屋の真ん中でお茶を飲んでいた。(何だかんだ言っても、
彼らはとても魅力的な人間なのだ)。髪の長いジェーン・アッシャーがお茶をついでいたその光景は、なんとなく”不思議の国のアリス”の気狂い帽子屋のお茶会のシーンのようだった。
私が入ったとたん、彼らはソファーや椅子の陰に隠れてしまった。誰かはランプ・シェードを頭にかぶっていたよ。そしてコーラスが始まったんだ。
“ごめん、ジョージ、ごめん、ジョージ、ごめん、ジョージ…” 私は思わず笑ってしまい、こう言った。”まったく困った子たちだ。オットーには謝らないのかい?”。
すると彼らは”ごめん、オットー、ごめん、オットー・・・” ときたのだ。
結局、彼らはドイツ語で2曲録音したが、外国語でやったのはこれが最後だった。彼らの判断は正しかったのだ。」
いかにも初期ビートルズらしいエピソードですね。
私の予想だと、ランプ・シェードをかぶったのはジョンかジョージ・ハリスンですね。
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