A HARD DAY’S NIGHT

ジョン「ポールと僕は、映画用の曲作りを楽しんだ。」

A HARD DAY'S NIGHT 写真

A HARD DAY’S NIGHT
THE BEATLES 3枚目のアルバム
オリジナル:1964年7月10日英国発売
リマスター盤:2009年9月9日発売


 

ビートルズの主演映画、”A HARD DAY’S NIGHT (邦題:ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!)” 用に作られた曲が多数収録されています。
また、ビートルズとしては初の全曲オリジナルアルバムとなります。

機材・レコーディング技術・音楽面では、
2トラックから4トラックのレコーディングになり、全曲通じて音の分離がよくなっています。
楽器では、シングルではすでに使用していましたが、アルバムとしては初めて12弦ギターを使用。
作曲面では、オープニングナンバー”A Hard Day’s Night“のイントロ・アウトロの印象的なコード/フレーズや、
If I Fell“の美しくも奇妙なコード展開・絶妙なコーラスワーク、
And I Love Her“の転調、
I’ll Be Back“でのメジャーとマイナーを行き来するコード展開、
など、新たな試みも数多く見られます。
また、”Tell Me Why“”Can’t Buy Me Love“”Any Time At All“のようなアップテンポのロックやジョンの強烈なロックン・ロール”You Can’t Do That“も収録されており、
聴き所満載のアルバムと言えるでしょう。(全アルバムそうですけどね)

以下、映画・アルバムに関するメンバーの発言です。

ポール「映画を作りたいって気持ちは前からあった。僕らはアメリカで成功したから、次は映画ってわけさ。僕らは”女はそれを我慢できない”が好きで、
ロックン・ロールの映画もありだと思っていた。僕らは小規模のアメリカ作品をよく見た。予算が少なくてあまりいい出来じゃなかったけれど、音楽が使われていたから、僕らはいつも見にいっていたよ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「つまらない映画なら作らない方がいい、本物のライターに書かせるべきだと主張した。」(1967年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ポール「台本には、ディック・レスターがアラン・オーエンを連れてきた。人気のあるリバプールとウェールズの劇場家で、
ビリー・ホワイトローがやったテレビ・ドラマの名作”ノー・トラム・トゥ・ライブ・ストリート”を書いた人だ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

リンゴ「”ア・ハード・デイズ・ナイト”は、生活の中の1日のようなものだったね。あるいは2日2晩だ。レコーディング・スタジオに行き、
それからテレビのスタジオに行く。僕らの身のまわりで起きているすべてが盛り込まれていたよ。彼は他の人の役も書き足していた。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「あの映画では、実際の出来事がコメディっぽく表現されている。現実のプレッシャーはあれよりずっときつかったんだ。」(1971年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「”ア・ハード・デイズ・ナイト”は好きだよ。でも、アラン・オーエンは僕らと2日間行動を共にしただけであの台本を書いたんだ。あの軽さは気に入らなかったね。
僕らの一面 — ロンドンなりダブリンなりをツアー中の僕ら — の描写としては、よくできてる。あれは人前でパフォーマンスしなきゃならない立場にあった僕らを描いたものだ。僕らは現実にあんな風だった。アラン・オーエンは記者会見も見て、それを映画で再現したんだ。 — とてもよくできてる。でも、その当時でさえ僕らはすごく嘘っぽいと思っていたんだ。」(1970年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ポール「アランは、僕らに関する些細なことをたくさん拾い上げた。たとえば”遅くなるけど、すごくきれいになってくるよ”みたいなところ。
ちょっとしたジョーク、皮肉、ユーモア、ジョンのウィット、リンゴのぶっきらぼうな物言い、僕らひとりひとりの違い。あの映画は、その個性をすごくうまくとらえてる。
アランは、僕らが実際に喋るような言葉だけでセリフを書こうと気を使っていた。ひとつのシーンを終えると、彼は僕らに”これでいい?”と聞いてきたよ。
僕らは”うん、よくできてる。でも、これをこんな風に喋っちゃってもいいかなあ”と答えたりしてたよ。彼の台本はすごくよく書けてたと思う。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョージ・ハリスン「僕のセリフで、こういうのがあった。 “ええ、僕はそんなの着ないよ — それダサい(grotty)よ!”。アラン・オーエンが作ったんだ。僕じゃないよ。この言葉は今では定着してるよね。あれはグロテスクをもじった新しい表現だったんだ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「すごい変な言葉づかいだと思ったよ。ジョージは、そのセリフのたびに気恥ずかしくてうんざりしてた。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

リンゴ「僕は映画が大好きだったから、他のメンバーよりはすんなり入れたんだと思う。ジョンも映画にのめり込んだ。
ジョージは、たいていの場合は、やりたくなさそうだったね。彼は僕らがやるからやってただけなんだ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョージ「リンゴは何を言ってるんだか。僕は映画大好きだよ!好きじゃなかったのは、朝5時に起きなきゃならないことだけさ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ニール・アスピノール「ビートルズにとって、映画は6週間の大仕事だった。彼らは何でもさっさとやったけど、
映画を撮るだけではすまなかったんだ。 — 作曲もアルバムのレコーディングもあるし、関連する仕事もいろいろあったから。
ジョンとポールはいつも曲を書いてたけど、14〜16曲すべてがレコーディングできる状態だったわけじゃない。
いくつかは準備できていたけど、あとは同時進行で書いていた。水曜日にスタジオに入って1曲、金曜日までにあと2曲書かなきゃならないというノルマだったんだ。
飛行機の上でも、ホテルの部屋に何日かこもっている時も、プール・サイドでもどこでも、彼らは年中作曲していたよ。いつも手元にギターを持っていたんだ。」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「ポールと僕は、映画用の曲作りを楽しんだ。正直、全部書き上げるのは時間的に絶対無理だと思ったこともあるけど、パリにいる時、なんとか2曲仕上げたんだ。
そしてアメリカで3曲、マイアミ・ビーチで日光浴しながら書いた。僕がすごく気に入ってる曲が4つあるんだ。
“キャント・バイ・ミー・ラブ”、”イフ・アイ・フェル”、”アイ・シュッド・ハウ・ノウ・ベター(恋する二人)” — オープニングの電車の場面で流れるハーモニカを使った曲だよ —と”テルミー・ホワイ”、映画の最後に出てくるシャッフルの曲だ。」(1964年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ポール「注文で曲を作ることはなかったから、普通はあんな風にしないんだ。いつもは、ジョンと僕が座ってて、何か思いついたら曲を書いていた。
だけど、ウォルター・シェンソン(制作会社)が、ジョンと僕にオープニングとエンディングのクレジットに使う曲を書いてくれないかと言ってきた。
考えたけど、”ア・ハード・デイズ・ナイト”というタイトルの曲を書くのはちょっと馬鹿らしいと思えた。—その時は変なタイトルと思ってたからね。
でも少しすると、大変な一日の夜だった、1日中働いた、彼女のもとに帰ったらとても元気になった・・・というアイデアが浮かんできた。
そして、それを発展させて曲を作ったんだ。」~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョン「車で家に帰る途中、ディック・レスター(映画監督)が、リンゴの言った言葉からタイトルを考えた。僕はそれを”イン・ヒズ・オウン・ライト”で使っている。
それはリンゴが何気なく言った言葉だ。リンゴ特有のおかしな間違い言葉—リンゴイズム—のひとつで、リンゴは笑わせるつもりで言ったわけじゃなく、
ただ自然に口から出てきたものなんだ。それで、ディック・レスターが “あのタイトル”ア・ハード・デイズ・ナイト”を使おう”と言った。
その翌朝には、僕はその曲を作ってきたよ。」(1980年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョージ・マーティン「私が映画音楽を書いたのは、あれはが初めてだった。監督もミュージシャンだったのは、私にとって幸いだったね。
— BGMのひとつとして”ジス・ボーイ”をインストゥル・メンタル・ヴァージョンに編曲し、リンゴが川辺をさまよう場面に使った。
これに”リンゴズ・テーマ(リンゴのテーマ)”と名前を付けた。この曲は、アメリカのオーケストラ・チャートにランク・インした。 — 多少なりとも嬉しかったね。
これは4トラックを使ってレコーディングとミキシングをした曲なんだ。」

ジョージ・マーティン「”ア・ハード・デイズ・ナイト(ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!)の頃は、間違いなくベーシックトラックを録ったあとでボーカルをレコーディングした。いつも私がすべてのリズム楽器を1トラックか2トラック(通常は1トラック)に入れて、ベースはギターと一緒にした。ベースもあとから入れるようになって、ポールが自由に歌える機会が増えたのは、もっと先のことだ。”」 ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

A HARD DAY’S NIGHT

  1. A Hard Day’s Night (Lennon / McCartney)
  2. I Should Have Known Better (Lennon / McCartney)
  3. If I Fell (Lennon / McCartney)
  4. I’m Happy Just to Dance with You (Lennon / McCartney)
  5. And I Love Her (Lennon / McCartney)
  6. Tell Me Why (Lennon / McCartney)
  7. Can’t Buy Me Love (Lennon / McCartney)
  8. Any Time at All (Lennon / McCartney)
  9. I’ll Cry Instead (Lennon / McCartney)
  10. Things We Said Today (Lennon / McCartney)
  11. When I Get Home (Lennon / McCartney)
  12. You Can’t Do That (Lennon / McCartney)
  13. I’ll Be Back (Lennon / McCartney)