Tell Me Why

ポール「ジョンの実体験にもとづいた歌詞なんじゃないかな」

The Beatles – Tell Me Why (2009 Stereo Remaster)

 

Tell Me Why (Lennon/McCartney)
THE BEATLESの3枚目のアルバム “A HARD DAY’S NIGHT”の6曲目

実質ジョンの曲と思われます。リード・ボーカルはジョンが担当。
のちに「映画”A HARD DAY’S NIGHT”用にもう1曲必要だったから、急いで書いた」とジョンが明かしています。
ポールはこの曲について「ジョンの実体験にもとづいた歌詞なんじゃないかな」と発言しています。

その歌詞の内容は、

どうして泣いて、僕に嘘をついたの?

僕は君に全て捧げたのに
君は僕を置いていってしまった
僕に冷たくしなきゃいけない理由でもあるの?
僕は頭を抱えてうめきをあがえるだけだよ

どうして泣いて、僕に嘘をついたの?

何か僕が悪いことしたって言うなら
教えておくれ 謝るから
じゃないとだめになっちゃいそうだよ
涙をこらえるので必死なんだ

どうして泣いて、僕に嘘をついたの?

ひざまづいてお願いしてるんだ
お願いだから分かっておくれよ
できることならなんだってするから
耐えられないんだ
本当に君を愛してるから

どうして泣いて、僕に嘘をついたの?

あくまで意訳ですが、こんな感じです。

これがポールの言う通り実体験なら、、、
ジョン、大丈夫??
こういう歌詞を書くときのジョンの深層心理に、幼少期のことがあったのかは分かりませんが、
とにかく明るい曲なのにこんなつらい歌詞でした。

しかし、ジョンはこの曲を当アルバムのお気に入りの1曲とコメントしています。

ジョン「僕がすごく気に入ってる曲が4つあるんだ。“キャント・バイ・ミー・ラブ”、”イフ・アイ・フェル”、
”アイ・シュッド・ハウ・ノウ・ベター(恋する二人)” — オープニングの電車の場面で流れるハーモニカを使った曲だよ —
と”テルミー・ホワイ”、映画の最後に出てくるシャッフルの曲だ。」(1964年) ~ THE BEATLES ANTHOLOGY ~ より

ジョンはこの曲のことを”シャッフルの曲”とコメントしてますが、
シャッフルとは、”1拍を3分割”するリズムで、その3分割した真ん中を抜いたものがシャッフルのビートです。
シャッフルは”ハネた”感じがします。

雰囲気で言うと、
普通のエイトビートは、
|ドドパド ドドパド|

シャッフルビートは、
|ドッドパッド ドッドパッド|

って感じです。

このハネたノリをバンドで出すのって結構難しいんですよね。

曲のキーはD(Bm)なのですがイントロが、

|Em A7 |Em A7 |Em A7 |Em A7 |

と、Ⅱm→Ⅴ7の形を繰り返します。
そしてその二つのコードの構成音以外の音から歌いはじめます。

キーDの音階 = ”レ ミ ♯ファ ソ ラ シ ♯ド レ”
(Ⅱm)Em = (ミ ソ シ)
(Ⅴ7)A7 = (ラ ♯ド ミ ソ)
歌い出し(Tell Me)の音 = ♯ファ

この歌い出しの♯ファの音は、
キーのDから見たら3度の音で普通なのですが、
その瞬間鳴ってるEmから見たら9(2)度の音、
その次のコードA7から見たら13(6)度の音です。

|Em A7 |Em A7 |を繰り返してるだけのイントロには、
この歌い出しの”♯ファ”の音が出てこないので、
慣れたら簡単ですけど、慣れるまではひょっとしたら歌うのが難しいかもしれません。

ビートルズはイントロコードで鳴ってない音から歌がはじまることが結構あります。
Oh! Darlig“もそうですし”Rocky Raccoon“なんかは難しい音から入りますよ。
また、”In My Life“のポールのパートの歌い出しは、イントロで出て来てる音ですがかなり難しいです。

Tell Me Why“のツーファイブを繰り返すイントロ、
If I Fell“で見られる裏ツーファイブと表ツーファイブを絡めた転調、
And I Love Her“で見られたⅡmから歌い出してⅡmで転調する形。

この頃のビートルズには2度マイナー(Ⅱm)とツーファイブ(Ⅱm→Ⅴ)の形を意識してるような曲が多く見られます。
ひょっとしたら、ジョンとポールの中で流行ってたのかもしれませんね。


TELL ME WHY ( from the beatles video: A HARD DAY’s NIGHT)

【 関連記事リンク 】

【 各曲の記事は曲名をクリック 】

  1. A Hard Day’s Night (Lennon / McCartney)
  2. I Should Have Known Better (Lennon / McCartney)
  3. If I Fell (Lennon / McCartney)
  4. I’m Happy Just to Dance with You (Lennon / McCartney)
  5. And I Love Her (Lennon / McCartney)
  6. Tell Me Why (Lennon / McCartney)
  7. Can’t Buy Me Love (Lennon / McCartney)
  8. Any Time at All (Lennon / McCartney)
  9. I’ll Cry Instead (Lennon / McCartney)
  10. Things We Said Today (Lennon / McCartney)
  11. When I Get Home (Lennon / McCartney)
  12. You Can’t Do That (Lennon / McCartney)
  13. I’ll Be Back (Lennon / McCartney)