Anna(Go To Him)

ジョン・レノン 齢22歳にしてこの色気

 

Anna(Go To Him) (Arthur Alexander)
THE BEATLESのファーストアルバム “PLEASE PLEASE ME” の3曲目

原曲はアーサー・アレキサンダーで1962年にリリースされています。

歌詞の内容は・・・
アルバム2曲目の”Misery”は”愛しのミザリー”に捧げたラブソングかと思いきや、
Misery = 不幸 って意味で、フラれたどん底の男の未練たらたらソングでしたが、
続いて3曲目の”Anna”は正真正銘”アンナ”って女性の名前です。
でもね、これまたね、、、
(意訳ですが)

アンナ、
自由にさせて欲しいって君は言ったね
あいつの方が君をもっと愛してくれるって
だから分かったよ
自由にしてあげるから
彼と一緒に行きな

アンナ、
行ってしまう前に知って欲しいことがあるんだ
僕はまだ君を愛してる
でもあいつの方がもっと愛してくれるっていうなら
彼と一緒に行きな

僕はずっと捜してた
僕が君を愛すように 僕のことを愛してくれる人を
でも今までみんな 僕のことを傷つけて捨てていったんだ
僕はどうしたらいいんだろう
僕はどうしたら・・・

アンナ、
ただ一つだけ伝えておきたいんだ
君は僕に指輪を返したんだから
だから僕は君を自由にさせてあげないといけない
だから彼と一緒に行きな
一緒に行ったらいいんだよ

 

またフラれた。
またフラれたよ。

ビートルズって、特にジョンの歌詞やカバーする曲ってこういうのが多い気がします。
でも確かにこういう歌詞を歌ってる時のジョンってかっこいいんですよ。

Anna (Go To Him)のリードボーカルのジョンの声は本当に色っぽくてかっこいいです。
この時、ジョンは若干22歳。
22歳でこの声、この歌い回し。
バンドとしても、この若さでこんな曲をレパートリーに持ってること自体がすごいです。
Baby It’s You” “All I’ve Got To Do” “You Really Got A Hold On Me
なんかもこの渋くて色っぽいジョンのボーカルを聴くことができます。

ちなみに曲のタイトルはAnna(Go To Him)ですが、
曲中では一度も”Go To Him“とは歌いません。
Go With Him“と歌います。
彼のとこに行くのも彼と一緒に行くのもフラれた俺にしてみればどっちだって同じってことですかね?

ではそんな大層なことはないですが、曲分析を。

イントロからジョージが弾いてるギターフレーズは、原曲ではピアノが弾いてます。
原曲はもっと大人な感じなので、あの雰囲気を出そうとすること自体、普通の20代前半のガキのすることじゃありませんね。

このフレーズ、ギターで弾くのはけっこう難しいですよ。
どうしても走ってしまいがちになるんですが、
ちゃんとタメながら弾かないと曲の雰囲気をブチ壊してしまいます。

リズム隊は地味なんですが、かなり重要です。
リンゴのドラムはサビ以外はハットを刻まないので(けっこう原曲に忠実)、
全員でしっかりとリズムを取っておかないとメチャクチャダサイバンドになるんで気をつけましょう。

ポールのベースはしっかりと伸ばしてしっかりと切る。
これにつきます。
しっかりドラムとベースを合わそうとしてるのが分かりますね。

サビに入る前(0:55〜)、
ポールとジョージのコーラスが入ってきてサビに向かいます。
ストリングスとかでこういう効果を出してるのものも多いですが(原曲もそう)、
ビートルズは声でやってしまいます。
ビートルズは”ウーアー”のコーラスを本当にうまく多用していますね。
これはバンドされてる方はみんな見習うべきです。
特にボーカル以外の方はこれが出来るだけでメンバーとしてかなり重宝されます。

そしてサビ(0:58〜)。
ドラムはハットで8分を刻み出してテンポ感が出るのですが、
コードは転回せずに引っぱりまくります。

今までは基本は1小節ずつコードチェンジしてたのですが、
サビは4小節ずつに変わります。
| G | G | G | G |
| D | D | D | D |
| G | G | G | G |
| E | E | A | A |

コード転回はためまくってるのにリズムは進んでいく感じがたまりませんね。
そしてこの世界で歌うジョンの声がたまらなくかっこいいんです。
ためてるところにたまらないとか言う表現はややこしくなるため絶対してはいけませんね。

このサビの歌メロは結構難しいですよ。
サビ歌い出し(0:58〜)、

All of my life I’ve been searching for a girl To

コードはG(ソシレ)なのですが歌メロは、
#ファミレミー シレ#ファラ #ファ#ファミー#ファミレミー #ド

と、まあなかなか着地しないんですよ。
コードの構成音の音に行ってくれないんですね。
それがいい感じの浮遊感があってかっこいいんです。

特に “for a girl” の “gi—rl”と伸ばすところ。
コードG(ソシレ)に対して “ミー#ファミレーミー♯ド”って歌います。
一瞬出てくる “レ” 以外は全てコード外の音です。

この次もまた難しい。

love me like I love you oh, now

まず “love me” の “me” の音。
コードはGからDに戻ってきて、
あれだけコード外の音を歌いながらGを引っ張ってきてやっと着地かと思わせたD(レ#ファラ)のコードに対して
me” は “シ” の音に着地します。いや、着地し切ってないのかな。
先の”gi—rl“でかっこ良く決めてここを外したら、もう超ダサイです。

 
かっこつけて髪の毛セットしたけど社会の窓開いてた

 
みたいなことです。

このlove youyou〜って伸ばす音。
コードはD7(レ#ファラド)のところにシの音を伸ばすことになります。
団子状態になるんですが、ここをバシッと決めたらめちゃくちゃかっこいいです。

もしこの曲を人前で歌うのなら、
このサビはしっかりキメないと末代までの恥を掻くことになるので心してください。

とまあ、単純な曲ではあるのですが、
実際にこのリズムとかタイム感とか浮遊感とかを感じて演奏するとなると、
表面的なテクニックよりはるかに難易度の高い演奏能力/音楽能力が必要となります。

ちなみに、私はこの歌が大好きです。


【原曲】アーサー・アレキサンダー

【 関連記事リンク 】

【 各曲の記事は曲名をクリック 】

  1. I Saw Her Standing There (Lennon / McCartney)
  2. Misery (Lennon / McCartney)
  3. Anna (Go To Him) (Alexander)
  4. Chains (Goffin – King)
  5. Boys (Dixon – Farrell)
  6. Ask Me Why (Lennon / McCartney)
  7. Please Please Me (Lennon / McCartney)
  8. Love Me Do (Lennon / McCartney)
  9. P.S. I Love You (Lennon / McCartney)
  10. Baby It’s You (David – Willlams – Bacharch)
  11. Do You Want to Know a Secret (Lennon / McCartney)
  12. A Taste of Honey (Scott – Marlow)
  13. There’s a Place (Lennon / McCartney)
  14. Twist and Shout (Medley – Russell)



16 thoughts on “Anna(Go To Him)

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